半角・全角変換とは
半角・全角変換とは、日本語入力において使用される2種類の文字幅を相互に変換する処理です。
- 半角文字: ASCII文字やJIS X 0201で定義された文字。幅が狭い。例:
ABC,123,アイウ - 全角文字: JIS X 0208などで定義された文字。幅が広い。例:
ABC,123,アイウ
特に日本語環境では、入力方法によって半角・全角が混在することが多く、統一が必要な場面が頻繁にあります。
このツールの特徴
双方向変換
半角から全角、全角から半角の両方向の変換に対応しています。画面上部のセグメントコントロールで変換方向を切り替えられます。
細かな変換対象の制御
以下の文字種別ごとに変換のON/OFFを設定できます:
| 対象 | 半角の例 | 全角の例 | 用途 |
|---|---|---|---|
| 英字 | A-Z, a-z | A-Z, a-z | 本文中の英単語の統一 |
| 数字 | 0-9 | 0-9 | 電話番号、型番の表記調整 |
| カタカナ | ア-ン | ア-ン | 半角カナの全角化 |
| 記号 | !?()など | !?()など | 句読点・括弧の統一 |
| スペース | 半角スペース | 全角スペース | 文字間隔の調整 |
濁点・半濁点の結合処理
半角カタカナでは、「ガ」は「カ」+「゙」(濁点)の2文字で表現されます。本ツールでは、この2文字を自動的に結合して、全角の「ガ」(1文字)に変換します。
同様に、「パ」(ハ + ゚)も「パ」(1文字)に正しく変換されます。
使用方法
- 変換方向を選択: 「半角→全角」または「全角→半角」を選択
- 変換対象を設定: 必要な文字種のスイッチをONに設定
- テキストを入力: 左側のテキストエリアに変換したいテキストを入力
- 結果をコピー: 右側に表示される変換結果を「コピー」ボタンでクリップボードにコピー
よくある使用例
ビジネス文書の統一
日本のビジネス文書では、一般的に以下のルールが多く採用されています:
- 英数字: 半角
- カタカナ: 全角
- 記号(カッコ等): 全角
このツールで「全角→半角」で英数字のみをONにし、次に「半角→全角」でカタカナのみをONにすることで、これらのルールに沿った変換が可能です。
データクレンジング
CSVファイルやデータベースに入力されたデータは、入力者によって半角・全角が混在していることがあります。本ツールを使用してデータを統一することで、検索や集計の精度を向上させることができます。
Webフォーム入力の前処理
多くのWebフォームでは、電話番号やメールアドレスに全角文字が含まれているとエラーになります。本ツールで事前に半角に変換しておくことで、スムーズに入力できます。
技術的な補足
本ツールはブラウザ内のJavaScriptで動作し、入力されたテキストはサーバーに送信されません。プライバシーを保護しながら安全にご利用いただけます。
変換処理には以下の文字コード範囲を使用しています:
- 全角英字: U+FF21〜U+FF3A(大文字)、U+FF41〜U+FF5A(小文字)
- 全角数字: U+FF10〜U+FF19
- 全角カタカナ: U+30A0〜U+30FF
- 半角カタカナ: U+FF65〜U+FF9F